こわ~い外張り断熱住宅の施工不良
およそ10年前にブレークした『外張り断熱工法住宅』。板状の断熱材を柱や梁などの構造材の外側に欠損する事なく完全に、丁度、発泡スチロールの箱を作るように、家全体を包んで施工をすることで完璧な断熱施工が出来る工法です。
私も、随分施工をさせていただき、これからもご要望があれば施工します。
一昨日ですが、外張り断熱の施工不良による結露で悩んでおられる方のお宅にお邪魔させていただき、屋根裏や屋根を確認させていただきました。
欠損のない連続した断熱施工とは、前述しました発泡スチロールの箱を思い浮かべて下さい。箱が壊れていたり、箱の一部に『木』がはさんであったとしたらどの様に成ると思われますか……?。
その部分が断熱欠損となり、いろいろな悪影響が発生するのです。
確認させていただいた結果、屋根裏で見えてはならない垂木や隅木、谷木(確認は出来ませんでしたが、おそらく棟木も同様だと思います)などが見え、明らかに外張り断熱を熟知していない業者の施工不良が原因の結露です。
屋根材は、寒暖の熱を受けやすいガルバニウム鋼板で、屋根材下の通気も取られていない為、より結露が発生しやすい状態になっていました。
築後7年くらいとお伺いいたしましたが、毎年秋から初夏まで半年以上、毎日結露で構造材が濡れたり、蒸し上げられた状態に置かれているので1日も早い施工改良が必要です。
施工改良と言っても、既に腐っているかもしれない部位の確認や、完全な屋根外断熱を施工するには、現在の屋根材を全て剥がし、断熱改良しなければならないと思っています。
費用も時間もリスクも多くかかる工事です。
何においてもいえる事ですが、後になってやりかえるという事は大変になるのです。一歩一歩、一段一段、確実に進めないと取り返しがつかなくなります。これから費用のお見積もりに入りますが、かなりの金額になると思います。
『転ばぬ先の杖』を常に心がけておかなければならないと思います。