健康住宅を造るには
『健康住宅』。多くの住宅会社がキャッチフレーズとして掲げていますが、一体何を基準にして『健康住宅』であると掲げる事が出来るのでしょうか…?。どんな物を使用し、どの様な施工をした結果、その家が住む人に対してどういう風に健康に寄与しているのか…と云う事を具体的に文章にしてみたいと思います。
『健康』。人は、普段はなかなかその事に気付く事がなく、害してみて初めて『健康』である事の有難さに気付きます。過去に随分取り沙汰された『シックハウス症候群』のように家が原因で健康を害する事がなければ『健康住宅』なのか…?。と云う訳であるはずがありません。一般的に造られた家と比較して、人の健康に寄与すると云う明らかな『差』がなければ『健康住宅』と掲げてはならないと思います。
『一般敵に造られた家』と云う表し方も適切ではありませんが、天井と壁は『石膏ボード』下地に『ビニールクロス』貼り、床は合板タイプ張り、断熱材は『グラスウール』で施工しているという家が圧倒的に多いと思いますので、これを『一般的に造られた家』とします。
『人の健康に良い家』を一般的に造られた家と比較していくと、天井や壁は、科学的に造られた『ビニールクロス』は使用せず、無垢の板や漆喰塗り等の『自然素材』を使用する事があげられます。床についても『無垢』の板を張る事で差が出来ます。これらの事も大切なことですが、人の健康に寄与する家として最も重要なことは、『湿度』の事であろうと思います。
家の湿度を調整してくれる素材を使用し、目に見えるところよりも、目視する事が出来ない『壁の中』や『家の構造躯体』がいつまでも健康であると云う事がそのまま人の健康に寄与してくれると思います。湿度が過剰な状態が常に続けば『木』は腐り始め、『カビ』や『ダニ』の発生を助長します。『カビ』や『ダニ』が増えれば、カビの胞子やダニの死骸などの発生が増え、それらが室内の空気中に漂います。それらを呼吸とともに取り込んでしまい知らず知らずのうちに健康を害してしまうと云う事に繋がっていくと思います。
目にする事が出来ない『壁の中の湿度』をどの様に調節するのか…?。その答えは簡単で、屋内から屋外まで『湿気』を通す素材を使用する事と湿気を吸ったり吐いたりしてくれる素材を使用する事です。それらを使用する事で人為的には何をすることもなく自然のなすが儘に『調湿』がされて家自体がごく自然に人を不健康にする事がなくなります。この事こそが『健康住宅』であると云えるのではないでしょうか…。
透湿性能がある素材、調湿性能がある素材について勉強してみたいと思われる方はご遠慮なくお申し出ください。わかりやすく説明させていただきます。