『松尾式』『西方式』小屋裏エアコン・床下エアコン設置住宅・12
お客様から頂いたDVD一枚目、10項目(松尾氏解説)
エアコンの能力計算方法①負荷<能力が効くという事
冷暖房が効くかどうか…? それは、部屋の大きさがoo㎡だからこの大きさのエアコンでOK!……と
ただ漠然と決めるものではなく、『暖房負荷』を割り出して決める…という内容でした。
冬の天気が良い日を想定しておられる事だと思いますが、外気温が一番低いのは、日の出の前頃で、日の
出と共に気温が上昇し、午後2時頃にピークとなります。その後段々と下がって翌日の夜明け前に一番気
温が低い時に繋がります。その温度の移動をグラフにしますと『S』の文字を横に寝かせたようになります。
その外気温と室内温度を20度に設定した時のそれぞれの時間の温度差を『自然温度差』と言われました。
住宅の性能を良くすると当然のことですが、室内は外気温より冬には暖かくなります。説明では、Q値2,7、
1,9、1,6と上げて行くと自然温度差は大きくなり冷暖房の負荷が小さくなります。
1,6になりますとお昼の時間帯は暖房の目安にしている20度を超えて、暖房が必要ないという説明でした。
弊社が建てている住宅のQ値を計算したことはありませんが、弊社が断熱・気密住宅に時組み始めた2000年
(平成12年)から建てさせていただいているお住まいは、天気が良くて日射取得が可能な日は、外気温の
ピークまでならない朝の時間帯にエアコンを稼働させるだけで暖かくなり、日中はエアコンを切られている事が
多いです。
松尾氏の解説で、冷暖房負荷についてとても分かりやすい内容がありました。
同じ容積の入れ物の底に一つは大きな穴が開いており、もう一つは小さな穴が開いています。
大きな穴の容器は低断熱の住宅で、小さな穴の容器は高断熱の住宅です。容器に水道の蛇口を開けて水を入れます。
同じレベルの水面を確保しようとすれば、大きな穴が開いた容器の方は、蛇口から多くの水を出さなければなりません。
小さな容器の方は、少しの水量で一定のレベルの水面が保てます。
底に開いた『穴』が冷暖房負荷で、水道の蛇口が冷暖房能力です。
熱が外部に逃げる穴が小さいほど冷暖房能力が小さくて済むという説明でした。
結論として、冷暖房をする前の『すっぴんの性能』を上げることだ…との事で、私の意見も全く同じです。