本当に2025年に日本の住宅の断熱性能は激変するのか?…19

多忙でなかなかブログを書く時間がありません。

前回、外張り断熱の厚さに対応する為に何らかの対策が必要だとお伝えしましたが、当然の事でしょうけれども対応策が既にありました。木造・軽量鉄骨及スチールハウス外張り断熱施工用部材『KMブラケット』という商品を発売していました。

壁の柱や間柱などに100㎜の持ち出しが出来るブラケットを先に取付けてその後に断熱材を張る様になっています。ブラケットの材質はポリカーボネイト樹脂という事ですのでブラケット自体が熱を伝える事はほぼありません。ただしブラケットその物とブラケットを取付けるコストアップと、ブラケット周りの気密施工がかなり大変そうです。

壁は100㎜の断熱材とした場合、基礎の外張り断熱材もおそらく100ミリのポリスチレンフォームを使用する事と思いますが、高価な防蟻断熱材を使用しなければなりません。屋根の断熱材の厚さも200㎜とした場合100ミリのブラケットを取付けて、ブラケットにさらに100㎜と通気層の空間が確保できるまでの幅の木材を取付けてから断熱材の施工をしなければなりません。断熱性能を上げる為にかなりのコストアップが予想されます。

これらの事を考えてみましても断熱等級を『6』や『7』に上げるとすると外張り断熱工法よりも充填断熱工法の方がコストがかからないと思います。充填断熱工法で断熱等級『6』や『7』を取る場合は充填断熱で不足する所を外張り断熱で補足すれば良いだけでしょうし、天井断熱でも断熱材の厚さを厚くするだけで済みます。