私の家つくり日記・16/クロス貼りと完成までの工程管理
パテによる下地処理が終わりますとクロスを貼ります。40坪くらいの家で3~4日で貼ってしまいます。これまでの石膏ボードにパテを当てた状態から一気に完成に近づきます。
クロスが終わりますと照明器具をつけたり便器や洗面台などを取り付けます。ちゃんと工程監理の出来ている施工会社ですと大工さんが終わったら塗装屋さんが入り、その後にクロス屋さん。クロスが終わってから電気屋さんと水道屋さん、建具屋さん、畳屋さんなどが入ります。床などに傷をつけないように電気屋さんや、水道屋さんが器具などを取り付けた後に養生をはがします。
完成直前に色々な業者が入り乱れて入っている施工会社は工程監理の良い業者とはいえません。内装の職人さんから聞く事がありますが、『クロス工事に入ったら、まだ大工はいるし、左官も電気屋も水道屋もいる。とても落ち着いて仕事は出来ないし、仕事をした後も振り返って確認も出来ない。あれじゃあ良い仕事は出来ません。この間の現場なんて、さっさと片付けて大工よりボクの方が先に終わったですもん。』といっていました。
お施主さんは仕事の良し悪しはなかなか解らないし、施工会社から『完成間近はいつもこんな物です』と説明を受けていれば、他を知らないお施主さんは疑う事もないでしょう。『クロス屋さんがクロスを貼ったら、電気屋さんが照明器具とコンセントを付けて廻る。電気屋さんが器具をつけたら掃除屋さんが掃除をしていく。』これも以前、内装屋さんから聞いた話ですが、ちょっとその有様を想像してみて下さい。おんなじ現場に10数人の人がドタバタと仕事をしている。このような様子ではとても良い仕事が出来る状態ではないと思いませんか?
着工日から完成引渡し日を決めているはずですので、ちゃんと工程を立てていれば最後でドタバタする事はないのです。完成して綺麗になった家をお見せして『良く仕上がったでしょう』というならば、途中の監理もしっかりとして、それぞれの職人さんに精一杯責任の取れる仕事をしてもらって、お客様の大事な住まいを造っていくべきだと思います。
私はこれまで新築であれ増改築であれ最後にドタバタといろんな職人が入り乱れて仕事をしたことは一度もありません。最後にドタバタする業者は、10軒あれば10軒がドタバタするだろうと思います。